傾城阿波の鳴門が上演されます。淡路島にある劇場「淡路人形座」で、阿波徳島の藩主玉木家のお家騒動にまつわるある母と子の物語となります。十段で最も有名な八段目「巡礼歌の段」です。
娘の両親を慕う気持ちと会いたい願望、母の我が子を思う愛情と名乗れない葛藤が、三人操りの人形芝居でリアルに表現されます。語りと三味線が臨場感たっぷりです。見るものの胸を打ちます。
傾城阿波の鳴門の公演日程は2024年11月の特定日です。上演時間は11時10分、13時30分です。入場料金は大人1800円、中高生1300円、小学生1000円、幼児300円です。
傾城阿波の鳴門 巡礼歌の段
2024年11月の特定日の11時10分からと13時30分からの1日2回公演で、兵庫県南あわじ市にある劇場「淡路人形座」で「傾城阿波の鳴門」が上演されます。
11月の上演日程は、2024年11月21日(木)、23日(土)、24日(日)、25日(月)、26日(火)、28日(木)となります。
- 淡路人形座 公式ホームページ:上演スケジュール
「傾城阿波の鳴門」は、阿波徳島の藩主玉木家のお家騒動にまつわる世話物です。上演されるのは、十段編成で八段目「順礼歌の段」です。「巡礼歌の段」が最も有名で、数多く上演されています。
阿波徳島の藩主玉木家のお家騒動にまつわるある母と子の物語となります。長年離れていた母子が再開する場面がハイライトとなります。有名なセリフとして「ととさんの・・・」があります。
子供は、両親を探して西国を巡礼しています。母親の思い出を振り返りながら会いたと訴えます。母親は、身を偽って追手から逃れています。正体を明かして子供を巻き込みたくありません。
娘の両親を慕う気持ちと会いたい願望、母の我が子を思う愛情と名乗れない葛藤が、三人操りの人形芝居でリアルに表現されます。語りと三味線が臨場感たっぷりです。見るものの胸を打ちます。
「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」のあらすじは以下のとおりです。
藩臣十郎兵衛・お弓の夫婦は、阿波徳島の玉木家の家宝国次の刀を探すために、大阪に住んでいました。十郎兵衛は名前を銀十郎と変えて盗賊の仲間に入っていました。
お弓が留守番をしていると手紙が届きました。十郎兵衛に追っ手がかかったので、早く隠れ家を立ち退くようにとの知らせでした。お弓は夫の無事と刀の発見を祈り神仏に願をかけていました。
その場に、順礼の娘が訪れます。国許に残してきたお弓の娘と同じ年頃でした。話を聞いてみると両親を探して、徳島から大阪まではるばる旅をしてきたという身の上を語りました。
両親の名前を聞いてみると間違いなくお弓の娘であることがわかりました。今すぐに抱きしめ母と名乗りたい思いを抑えて、盗賊の罪が娘に及ぶことを恐れて国へ帰るように諭します。
このままここにおいて欲しいと頼むお鶴を、お弓は泣く泣く追い返します。お鶴の歌う順礼歌が遠のきます。お弓は堪えきれずに泣き崩れるのでした。
しかし、このまま別れてはもう会えないと思い直して急いでおつるの後を追うのでした。
淡路人形座の上演内容は、淡路人形浄瑠璃と呼ばれる人形芝居です。国の重要無形民俗文化財に指定されます。淡路島で五百年の歴史を誇ります。人形・太夫・三味線が一体となった総合芸術です。
ジャンルでは時代物が得意です。早替わり、道具返し、衣裳山など淡路島独自の演出が特徴です。演技は派手でケレン味が尊ばれています。人形芝居本来の雰囲気を残した外題も数多くあります。
入場料金は、大人1800円、中高生1300円、小学生1000円、幼児300円です。 上演時間は11時10分と13時30分の1日2回公演です。所要時間は約45分です。
なお、淡路人形浄瑠璃は約500年以上の歴史がある人形芝居です。全国各地に人形芝居を伝えて、日本の演芸史で大きな役割を果たしてきました。「文楽」を創始した植村文楽軒は淡路島出身です。
淡路人形座では、伝統を守り続けながら活動しています。後継者団体への指導、全国の人形芝居保存会への協力など、人形浄瑠璃の普及・発展に尽力しています。国内外で高い評価を得ています。
詳細・基本情報
- 上演日程:2024年11月21日(木)、23日(土)、24日(日)、25日(月)、26日(火)、28日(木)
- 上演時間:11:10~、13:30~
- 住所:〒656-0501 兵庫県南あわじ市福良甲1528-1
- 電話:0799-52-0260
- 公式サイト:https://awajiningyoza.com/
- 定休日:水曜日
- 入場料金:大人1800円、中高生1300円、小学生1000円、幼児300円
- 座席数:142席
- 駐車場:約100台(道の駅福良駐車場)
- アクセス:神戸淡路鳴門自動車道 西淡三原IC・淡路島南ICから車で約15分