淡路人形座 大蛇に化け日高川を渡る清姫 ゴールデンウィーク

500年の歴史を誇る淡路島の伝統芸能「淡路人形浄瑠璃」を上演する淡路人形座の4月公演のスケジュールです。4月の注目演目は、ゴールデンウィーク特別企画「日高川嫉妬鱗 天田堤より渡し場の段」となります。嫉妬に狂う乙女の情念を描いた物語です。4月28日(土)から5月6日(日)の10時からの舞台と11時10分からの1日2回の上演となります。

清姫が嫉妬に狂い大蛇に化けて日高川を渡る物語

「日高川嫉妬鱗 天田堤より渡し場の段」は、乙女の清姫が、思いを寄せた僧侶の安珍に裏切られ、嫉妬に狂い大蛇に化けて、日高川を渡り、道成寺で鐘ごと安珍を焼き殺すという「安珍と清姫の伝説」を題材にした物語です。「天田堤より渡し場の段」は、清姫が大蛇に化けて日高川を渡る場面までが上演されます。あらすじの詳細は以下の通りとなります。

朱雀天皇は病気がちで、実弟である桜木親王に皇位を譲ろうとしますが、左大臣の藤原忠文が桜木親王を罪に陥れて追っ手をかけます。桜木親王は追ってを逃れると、安珍と名を変えて僧侶となり紀州豪族であった真那古庄司に一夜の宿を求めます。

この宿で恋人であり、桜木親王を探していた小野大臣の娘おだ巻姫と再会します。藤原忠文の追っ手に正体を見破られそうになるところを、真那古庄司が、安珍は娘の清姫の許婚と偽って切り抜けます。安珍は、おだ巻姫を連れ立って日高の道成寺を指して落ち延びて行きます。

真那古庄司の娘清姫は、かねてから都で見染めた人が安珍でした。清姫は、親王とは知らずに安珍を慕い、父の許婚という偽りの言葉を真に受けて、安珍を追いかけます。清姫は天田堤で道行く人々に安珍の行方を聞きながら、日高川の渡し場に辿り着きます。

清姫は、船頭を見つけて向こう岸へ渡してくれるよう頼みます。しかし、船頭に拒否されます。船頭は、安珍から清姫が来ても絶対に渡さないように頼まれていたからです。清姫は、安珍への想いが断ちきれず、嫉妬に狂い、安珍を恨み、髪を振り乱して、ついには大蛇に変身して川を渡っていきます。

清姫の変化(へんげ)がハイライトになります。清姫には、ガブというからくりの頭が使われます。美しい清姫の顔が、一瞬にして目が見開かれ、口が裂けて、角が二本現れる場面は人形浄瑠璃の見どころです。なお、上演日時は、4月28日(土)から5月6日(日)の午前10時から、午前11時10分からの1日2回となります。

淡路人形座の概要

淡路人形座は、兵庫県の淡路島の南あわじ市の道の駅福良にあります。500年の歴史を誇る淡路島の伝統芸能である淡路人形浄瑠璃を上演する専用劇場です。1964年に吉田傳次郎座の道具類を引き継いで興業を始めました。国内公演や海外公演をはじめ、人形浄瑠璃の後継者の指導、全国の人形芝居保存会への協力など、人形浄瑠璃の普及や発展のための活動も行なっています。

淡路人形座 人形浄瑠璃を公演する専用劇場 道の駅福良
淡路人形座は、兵庫県の淡路島南あわじ市の道の駅福良にあります。500年の歴史を誇る淡路島の伝統芸能である淡路人形浄瑠璃を上演する専用の劇場です。淡路人形座は、1964年に吉田傳次郎座の道具類を引き継いで興業を始めました。現在、常設館として公...

淡路人形浄瑠璃の概要

淡路人形浄瑠璃は、500年の歴史を誇る淡路島の伝統芸能です。3人遣いの人形、義太夫、太棹三味線で演じられる人形芝居のことです。江戸時代の文化の華ともてはやされ、悲しいまでに人情の機微を謳い、哀歓の人間模様を描く様は、世界で最も人形劇を舞台芸術として発展させたと言っても過言ではありません。

時代物が得意とされており、早替りや道具返し、衣装山など淡路島独特の演出や演技も派手で外連味が利いた作品が多く、また人形芝居本来の雰囲気を残した外題も多く、舞台は華やかそのものといえるでしょう。これら淡路人形を自由自在に操るには何年もの修行が必要といわれ、足七年、左手七年、頭と右手は一生といわれるほどです。古典芸能を継承するために、何世代もの人々の創意工夫が重ねられ、受け継がれた舞台芸術の粋といえるでしょう。

淡路人形座の4月公演

  • 公演場所:淡路人形座
  • 公演住所:〒656-0501 南あわじ市福良甲1528-1地先
  • 電話番号:0799-52-0260
  • 上演時間
    定時公演:10:00~、11:00~、13:30~、15:00~
    臨時公演:9:00~、16:00~
  • 駐車場:道の駅福良駐車場(無料)
  • アクセス:神戸淡路鳴門道西淡三原IC、淡路島南ICから車で約15分
  • HP:淡路人形座

淡路人形座の4月の入場料金

  • お七(「戎舞」「人形解説」「火の見櫓の段」)
    大人1,500円、中学生1,300円、小学生1,000円、幼児300円
  • 日(「人形解説」「天田堤より渡し場の段」)
    大人1,500円、中学生1,300円、小学生1,000円、幼児300円
  • 戎(「人形解説」「戎舞」)
    大人1,000円、中学生800円、小学生600円、幼児200円
  • バック(体験型バックステージ)
    大人500円、中学生500円、小学生500円、幼児無料

淡路人形座の4月の上演日程と演目内容

1日(日) 10:00戎、11:10お七、13:30バック、15:00戎
2日(月) お七
3日(火) お七
4日(水) 休館
5日(木) お七
6日(金) お七
7日(土) 戎
8日(日) お七
9日(月) お七
10日(火) お七
11日(水) 休館
12日(木) お七
13日(金) 10:00お七、11:10お七、13:30戎、15:00戎
14日(土) 10:00お七、11:10お七、13:30戎、15:00戎
15日(日) お七
16日(月) お七
17日(火) お七
18日(水) 休館
19日(木) お七
20日(金) お七
21日(土) お七
22日(日) お七
23日(月) お七
24日(火) 10:00戎、11:10お七、13:30お七、15:00お七
25日(水) 休館
26日(木) 休館
27日(金) 休館
28日(土) 10:00日、11:10日、13:30お七、15:00お七
29日(日) 10:00日、11:10日、13:30お七、15:00お七
30日(月) 10:00日、11:10日、13:30お七、15:00お七

淡路人形座の4月の演目のあらまし

戎舞(えびすまい)

皆に福を授けます
戎さまが、釣竿を担いで淡路人形座へやってきました。庄屋さんはお神酒を出します。盃を飲み干した戎さまは、自分の生まれや福の神であることを話しながら舞い始めます。海の幸、山の幸を前に、皆の願いを叶えようと、お神酒を飲み、幸せを運んできます。酔った戎さまは、船に乗り、沖に出て、大きな鯛を釣り、メデタシ、メデタシと舞い納めるのでした。太鼓のリズムに合わせ、戎さまが楽しく舞うこの神事には、大らかな心を持ち、えびす顔でプラス思考に生きるという幸せの原点が込められています。

伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段(だてむすめこいのひがのこ ひのみやぐらのだん)

我が身を厭わない娘の一途な愛
近江国高島家の若殿左門之助が天皇へ献上する天国の剣を紛失したため、お守役の安森源次兵衛は切腹しました。江戸吉祥院の寺小姓となって剣を探す安森の子、吉三郎は、火事で焼け出されたお七と恋仲となっていましたが、お七は父が店の再建のためにお金を借りた万屋武平衛を婿に迎えなければなりませんでした。剣紛失に対する判決の期限の日、お七は剣を盗んだのが武兵衛と知ります。しかし火事の後は九つの鐘(午前0時)を合図に江戸の町々の木戸が締まり、通行が禁じられています。たとえ剣が手に入っても今夜中に届けることができなければ、吉三郎は切腹することになります。思いつめたお七は、火の見櫓の半鐘を打てば出火と思って木戸は開かれるのではと考えました。火刑を覚悟で、雪の凍りついた梯子を滑り落ちながらも、櫓に上ったお七は撞木を夢中で振るのでした。

日高川嫉妬鱗 天田堤より渡し場の段(ひだかがわしっとのうろこ あまだづつみよりわたしばのだん)

皇位継承をめぐる争いから命を狙われる身となった桜木親王は、身をやつして山伏安珍となっていたが紀州、真那古庄司の館で恋人のおだ巻姫と再会し、二人で庄司の館を出て、道成寺じ逃れる。高位の人とは知らずに安珍を慕っていた庄司の娘清姫は、そのあとを追う。清姫は天田堤で道行く(里人・飛脚・七墓廻り)に安珍らの行方を問いながら、やがて日高川の渡し場に辿りつく。しかし安珍に頼まれていた船頭は清姫を向こう岸へ渡すことを拒否する。嫉妬に狂った清姫は髪を振り乱し、ついて大蛇の姿に変化して川を渡ってゆく。

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