淡路島で神戸ビーフの素牛となる子牛価格が急落 新型コロナウイルスの影響で

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淡路島で神戸ビーフの素牛となる子牛価格が急落しています。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、2020年3月中旬に開催された淡路家畜市場のセリでは、昨年同期比で平均4割の下落となりました。

新型コロナウイルスの感染拡大により、訪日外国人客(インバウンド)が減少したこと、在庫が余り気味であること、枝肉市場がだぶついていること、肥育農家が出荷を遅らせていることなどが原因です。

“コロナショック”で価格急落 神戸ビーフの基となる淡路島の子牛

新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、神戸ビーフなどの基となる子牛の価格が急落している。3月半ばにあった淡路家畜市場(兵庫県淡路市塩田新島)のせりでは、昨年同期と比べて平均4割も安くなった。「かつて記憶がない下げ幅」と市場担当者が驚くほどで、島内の子牛繁殖農家は先行きに不安を募らせる。(上田勇紀)

同市場の3月18日の「和子牛」のせりでは、雌と去勢を合わせて366頭の平均価格が61万6899円。2月18日は416頭の平均が80万7929円だったが、約19万円分、23・6%も値を下げた。平均100万円を超えていた昨年3月と比べると約41万円分、39・9%も下落している。

神戸ビーフなどは、繁殖農家が育てた子牛を、肥育農家が同市場と但馬家畜市場(同県養父市)で購入し、約2年間育てられた後で、枝肉市場に出荷される。

淡路島は子牛の繁殖が盛んで、神戸ビーフなどを支える一大生産地。淡路家畜市場などによると、新型コロナウイルスの影響で、神戸ビーフの消費を支えた訪日外国人客(インバウンド)が減少。需要の減に加え、枝肉価格が下落したため、肥育農家が出荷を遅らせる動きが出ている。牛舎が空かないことや景気の落ち込みもあり、子牛の買い控えが価格下落につながっているとみられるという。

母牛16頭、子牛7頭を飼育する南あわじ市の繁殖農家の男性(52)は「先行きがどうなるか分からない。餌代などは変わらないのに、子牛の値だけ下がると厳しい」と不安を口にする。「もともと繁殖農家は高齢化が進んでいる。この状態が続いていけば、『もうやめようか』という農家が増えるかもしれない」と危機感を強める。

子牛価格は高騰した後、最近は少しずつ落ちてきていたが、“コロナショック”による下落幅は想像以上だ。JAあわじ島畜産事業所(南あわじ市賀集)の担当者は「経験したことのない事態。コロナがどうなるかによって値段は変わる。今後の予測がつかない」と話す。

島内の繁殖農家の衰退は、世界的なブランドに成長した神戸ビーフの落ち込みにもつながるため、繁殖農家の男性は「厳しい状況だが、ここでくじけたらあかん。何とか頑張っていきたい」と決意を新たにしている。

2020年3月18日に淡路島北東部で兵庫県淡路市塩田新島にある淡路家畜市場で開催されたセリで、神戸ビーフなどの素牛となる子牛の価格が、昨年同期比4割減と急落しました。

和子牛のセリで、合計366頭の平均価格が61万6899円となりました。過去の和子牛のセリでは以下のような成績となっています。

  • 3月18日:61万6899円(366頭)
  • 2月18日:80万7929円(416頭)
  • 1月18日:82万2099円(328頭)
  • 12月18日:79万8747円(397頭)
  • 11月18日:81万9547円(352頭)
  • 10月18日:86万3140円(376頭)
  • 9月18日:92万1181円(310頭)
  • 8月18日:90万3465円(314頭)
  • 7月18日:97万0680円(292頭)
  • 6月18日:94万6789円(396頭)
  • 5月18日:95万7184円(433頭)
  • 4月18日:102万2397円(390頭)
  • 3月18日:95万4731円(391頭)

直近6カ月の平均に比べて約20万円分、25%の下落幅となります。昨年4月の100万円を超えていた時期に比べて約40万円分、40%の下落幅となります。

これまで淡路家畜市場で取引される但馬牛の子牛価格は2012年以降、上昇を続けていました。

神戸ビーフのブランド化の成功が要因です。兵庫県限定で飼育される但馬牛で高品質のブランド牛「神戸ビーフ」は、2012年から輸出を開始して、欧米など23の国と地域に拡大しました。

国内でも訪日外国人(インバウンド)の獲得に成功して需要を伸ばしてきました。

それとともに、子牛価格も高騰しました。2012年度までは1頭平均50万円前後の価格が、2018年度に100万円を突破しました。

淡路島は、神戸ビーフを支える子牛の一大生産地となります。大半は、母牛に産ませた子牛を売る繁殖農家です。今回の下落幅は、淡路島の子牛繁殖農家が先行きに不安を募らせるくらい大幅です。

ただでさえ、繁殖農家は高齢化を背景に20年前に比べて3分の1に減少しています。2019年度から畜産に新規参入する企業の支援に乗り出すくらいです。

仕事の片手間に畜産業を営む兼業農家も多いことから価格の下落を機に、子牛の飼育を止める方も続出することも予想されます。神戸ビーフへの影響も懸念されます。

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