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旧益習館庭園 日本最大級の庭石で国名勝 淡路島洲本市

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歴史・文化
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旧益習館庭園は、淡路島洲本市にある武家庭園です。日本最大級の庭石が用いられた江戸時代に発達した庭園様式の池泉回遊式庭園となります。2019年2月26日に国の名勝に指定されました。

江戸時代に徳島藩の筆頭家老であった稲田氏の別荘の庭園として造成されて、その後に私塾学問所となりました。桂小五郎、山縣有朋、西郷隆盛など幕末の勤王志士たちも訪れた場所とされています。

淡路島が徳島県から兵庫県に編入されるきっかけとなった庚午事変で建物は焼失しましたが、庭園は維新当時の面影を残しています。作庭の技術や意匠で全国的に特異で他に類を見ない優れた庭園です。

旧益習館庭園

なお、淡路島の観光スポットは「淡路島観光おすすめスポット39選」の記事をご参照ください。

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旧益習館庭園の詳細・基本情報

  • 名称:旧益習館庭園
  • 住所:〒656-0024 兵庫県洲本市山手3-3-17
  • 電話:0799-24-3331(淡路文化史料館)、0799-24-7632(洲本市教育委員会)
  • 開園日:土曜日・日曜日・祝日(毎週)
  • 開園時間:10:00~16:00
  • 入場料金:無料
  • 駐車場:最寄りの市営駐車場
  • アクセス:神戸淡路鳴門自動車道 洲本ICから車で約15分
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旧益習館庭園「国の名勝で武家庭園」

旧益習館庭園は、淡路島洲本市の曲田山の山麓にある武家庭園です。日本最大級の巨岩を利用した江戸時代の庭園様式の池泉回遊式庭園となります。かつて洲本城の築城に使用された石切り場の跡地です。

江戸時代の前期に徳島藩の筆頭家老で代々洲本城代を務めた稲田氏の別荘「西荘(せいそう)」に庭園が造成されました。石切り場の跡地を整備して造園しており複数の巨岩が並ぶ独特の景観となっています。

国の名勝 旧益習館庭園

この地は、寛永8年(1631)から行われた城下町建設時の石切場であった場所です。石切場として利用されたのち、徳島藩の筆頭家老稲田氏の別荘(西荘)の庭として作庭されました。嘉永7年(1854)、稲田氏の私塾学問所を西荘に移し、それ以後益習館と呼ばれるようになりました。明治3年(1870)の庚午事変により、建物は焼失しましたが、庭だけが当時の面影を残しています。曲田山山麓に作庭された庭園は、東西に長い池泉を穿ち、山側護岸に和泉砂岩の巨石を用いた池泉回遊式庭園です。高さ4mを超える山側護岸の巨石は、庭園石材としては日本最大級のものです。

洲本市役所

当時周辺には、稲田氏や家臣の屋敷が並ぶ武家居住区だったそうです。1854年に、稲田氏は別荘「西荘」を私塾学問所「益習館」として開設しました。以後は、益習館と呼ばれました。

益習館では、儒学や漢学のほか、兵学や武術などの文武両道の教育が行われていました。稲田氏は、豊かな経済力と公卿との縁組みで地位は高く、幕末に積極的に尊王攘夷派の運動に参加していました。

稲田氏は、勤王学者との交流が盛んでした。儒学者 頼山陽や画家 浦上春琴などが訪れています。画家 斎藤畸庵は、稲田氏の別荘「西荘」の絵画を描いています。

幕末には、桂小五郎、山縣有朋、西郷隆盛らも滞在して、捕史の追跡により洲本市由良から海を渡り、紀州へ逃げ延びたといわれています。

益習館の建物は、1870年に起こった庚午事変(稲田騒動)で焼き討ちに遭い焼失しました。庚午事変をきっかけに、淡路島は徳島県から兵庫県に編入されることになりました。

庚午事変は、淡路島による徳島藩からの分藩独立を巡り起こった事件です。徳島藩の蜂須賀家の家臣が、淡路島の稲田家の家臣の屋敷を襲撃した事件です。稲田家家臣の家族17人が死亡となりました。

事件の首謀者である徳島藩士10人は死罪となりました。切腹や死罪などの処分が言い渡されました。稲田家の家臣には、北海道日高国静内への移住開拓が命じられました。

2020年で稲田家臣団の北海道移住から150年となります。洲本市と新ひだか町は、現在も姉妹都市として交流が続いています。

庚午事変以降、残されたままの益習館の庭園は、稲田家の家臣の北海道移住により所有者が移り変わりました。明治時代の末期から大正時代にかけて書院の建築や庭園の改修が行われました。

2013年8月に、当時の所有者から洲本市に寄贈されました。現在、洲本市が管理しています。一般公開は、毎週の土曜日・日曜日・祝日の10時から16時までとなっています。

洲本市は古い絵図を参考にしながら、日本庭園研究家である西桂さんの指導を受けて、約5400平方メートルに及ぶ庭を整備しました。洲本市で初めて兵庫県の「名勝」の指定文化財に指定となりました。

日本最大級の庭石 旧益習館庭園

合わせて行われた調査では、巨岩石の止め石が置かれていたことから人工的に動かされたものであること、「巨大な灯籠は明治時代以降に追加されたものであることが判明しています。

旧益習館庭園の場所は、曲田山の山麓にあります。作庭された庭園には、東西にまたがる長い大きな池と山側の護岸に巨石が施されています。江戸時代に発達した日本庭園の様式である池泉回遊式庭園となります。

洲本城がある三熊山、桜の名所である曲田山など自然の山を借景として、山の傾斜を利用した築山に自然の巨岩石を活用して園池を設置した武家庭園らしい荒々しい大胆な構成となっています。

最も大きな巨石は、高さ約4メートル、幅約6メートルで日本の庭石として最大級の大きさを誇ります。石切り場の跡地の地形を活用して巨岩を巧みに配置した全国でも類を見ない庭園造りとなっています。

巨岩には、石材の切り出したときの矢穴が残っています。かつて石切場として利用されていた名残です。曲田山の流水を水源とした園池の手前に、明治時代末期から大正時代にかけて書院が建築されました。

書院と園池の間には、飛石が打たれています。庭園の池畔から左手奥には三熊山を望むことができます。山頂には洲本城の天守閣があります。巨岩の左右には、大小の岩を配置して滝の流れを表現しています。

複数の巨岩が並ぶ独特の景観は、臨場感のある豪壮な武家庭園として、悠久の歴史と勤王の志士のロマンを感じることができます。江戸時代から幕末の動乱に至るまでの歴史が刻まれています。

書院 旧益習館庭園

旧益習館庭園は、巨石を中心に造成された庭園の技術や意匠が、全国的にも特異な特徴を有する他に類を見ない優れた庭園と認められました。2016年3月15日に兵庫県の名勝に指定されています。

国の名勝に指定

2018年11月16日に、国の文化審議会が文部科学大臣に兵庫県洲本市にある旧益習館庭園を国の名勝に指定するよう答申しました。国指定の名勝は兵庫県で9件目となります。

和泉砂岩をの巨石を用いた池泉回遊式庭園は、作庭技術や意匠で全国的に特異な特徴を有する武家庭園です。高さ4メートルの巨石は庭石として日本最大級です。2019年2月26日に国の名勝に指定されました。

国の名称に指定された記念として、淡路島の兵庫県洲本市にある淡路文化史料館では、2019年6月22日(土)から9月16日(月祝)まで「益習館展」が開催されます。

多くの優秀な人材を輩出した私塾「益習館」の変遷と歴史を紹介しています。入館料は大人400円、大学生・高校生250円、小学生・中学生100円です。開館時間は9時から17時までです。

ライトアップ

毎年11月の中旬から下旬まで、旧益習館庭園で「秋のライトアップ」が開催されます。秋の夜長に光の演出が施されます。壮厳な武家庭園が幻想的に浮かび上がります。2015年から開催されています。

第6回目を迎える2020年は、旧益習館庭園などで勃発した「庚午事変」から150年という節目の年になります。庚午事変は、淡路島が徳島県から兵庫県に編入されるきっかけになった事件となります。

日本最大級とされる迫力の巨岩が、静寂の水面に映ります。三熊山の頂に西日本最大級の山城がライトアップで浮かび上がります。紅葉が秋の彩りを添えます。

桂小五郎や西郷隆盛など勤王の志士も訪れた兵庫県は淡路島の私塾跡がライトアップで豪壮に照らされます。ライトアップ期間限定で、書院に入場できます。書院からの景色を楽しめます。

秋のイベント 旧益習館庭園
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旧益習館庭園のアクセス方法・行き方

旧益習館庭園へのアクセスは、移動手段として自動車または高速バスがあります。どちらの場合も、最後の移動手段となる徒歩では、目印としてイオン洲本店を目指すと便利です。

自動車の場合

自動車の場合、旧益習館庭園に専用の駐車場がありません。最寄りの駐車場として、イオン洲本店駐車場、洲本高速バスセンター前駐車場があります。そちらに向かうことになります。

イオン洲本店駐車場、洲本高速バスセンター前駐車場までのアクセスは、神戸淡路鳴門道洲本インターチェンジから車で約15分で到着します。

各駐車場から旧益習館庭園までは、徒歩で約10分程度で到着します。

旧益習館庭園までのルートは、イオン洲本店とエディオン洲本店と淡陽信用組合本店がある交差点を、イオン洲本店側からエディオン洲本店ではない方向に渡ります。

1本目の右折できる細い路地を曲がります。少し進むと左側に小民家の長屋が並ぶ建物が見えます。細い路地を左折すると洲本レトロこみちの入口に到着します。

洲本レトロこみちの入口から本町商店街のアーケードを通過して真っ直ぐ歩きます。突き当たりになる出口まで歩きます。突き当たりの斜め前が旧益習館庭園の入口となります。

  • 駐車場:洲本バスセンター駐車場、イオン洲本店駐車場
  • 駐車料金:最初1時間無料、その後1時間毎に100円

高速バスの場合

高速バスの場合、洲本高速バスセンター行きの高速バスに乗車します。高速バスは、神戸三ノ宮駅、高速舞子駅、学園都市駅、新神戸駅、大阪阪急3番街、なんば駅から発車しています。

洲本高速バスセンターに到着すると、向かい側にある兵庫県立淡路医療センターの巨大な建物に向かって右側にあるイオン洲本店を目指して歩きます。徒歩5分程度で到着します。

イオン洲本店から洲本レトロこみちまでは、徒歩で約5分程度で到着します。

旧益習館庭園までのルートは、イオン洲本店とエディオン洲本店と淡陽信用組合本店がある交差点を、イオン洲本店側からエディオン洲本店ではない方向に渡ります。

1本目の右折できる細い路地を曲がります。少し進むと左側に小民家の長屋が並ぶ建物が見えます。細い路地を左折すると洲本レトロこみちの入口に到着します。

洲本レトロこみちの入口から本町商店街のアーケードを通過して真っ直ぐ歩きます。突き当たりになる出口まで歩きます。突き当たりの斜め前が旧益習館庭園の入口となります。

淡路交通バス

  • 高速舞子駅ー洲本BC(所要時間60分、乗車料金1550円)
  • 学園都市駅ー洲本BC(所要時間75分、乗車料金1600円)
  • 神戸三宮駅ー洲本BC(所要時間85分、乗車料金1850円)
  • 大阪 梅田阪急3番街ー洲本BC(所要時間120分、乗車料金2350円)

阪急高速バス

  • 大阪 梅田阪急3番街ー洲本BC(所要時間120分、乗車料金2350円)

本四海峡バス

  • 高速舞子駅ー洲本BC(所要時間60分、乗車料金1550円)
  • 三宮BT-洲本BC(所要時間85分、乗車料金1850円)
  • 新神戸駅ー洲本BC(所要時間95分、乗車料金1850円)
  • なんば駅(OCAT)ー洲本BC(所要時間120分、乗車料金2350円)
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